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井上尚弥vsジョイソン・マロニー。無観客のラスベガスデビュー戦記

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日本が世界に誇るモンスター、井上尚弥。

2020年4月25日に決まっていたWBO王者カシメロとの統一戦はコロナウイルスの影響で開催出来ず。

あのドネア戦から1年、ラスベガスデビューの相手をカシメロからWBO1位のジェイソン・マロニーに変更して迎えた2020年11月1日。コロナ渦のせいで会場は無観客。

全ボクシングファンが待ち望んだ久々のモンスタータイム。求められる期待に応え、世界中を沸かせた一戦を振り返ります。

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決着ラウンドの予想

カシメロ戦が見送りで相手がマロニーに決まったと聞いた時、スケールダウン感は否めなかった。王者同士の統一戦でなくランク1位との防衛戦。

マロニーの総合力は高い。カシメロの様な1発の強打は無いのでスリルは薄れるものの、2-1の判定で惜敗したロドリゲス戦は紙一重の内容でマロニーの勝ちでも不思議じゃない試合だった。統一戦では無くなってしまったけどトップクラス選手を相手にモンスターの試合が観れるのは嬉しい。

でもそれより何より、アメリカからは感染再拡大のニュースが連日届くこのコロナ渦の中、無事に試合開催まで辿り着けるのか・・が正直な思いだった。

初の無観客試合となる事を井上側の懸念材料のひとつとしてあげる声も多く聞こえたけれど、それはきっとゴングが鳴れば関係ないだろうと思った。戦前の勝敗予想ではマロニー勝利を押す人はほとんどおらず、モンスターがどのあたりで試合を決めるかが予想の焦点に。

Twitterでのアンケート結果はこの通り。

過半数が1~4回までの序盤戦で仕留めると考えており、僕の予想も序盤決着。ズバリ3回1分41秒でのTKO勝ち予想をツイートしていた。

勿論、ブランクの影響やマロニーの実力を考えると中盤以降になる可能性もあるけど、ロドリゲス戦のマロニーは空いた脇腹にボディーを被弾するシーンが序盤からあった。

井上自身は序盤決着は狙わず徐々に削ってチャンスが来たら仕留めにいく流れで考えていそうだけど、ロドリゲスを悶絶させたモンスターの左右のボディーが入ればマロニーも早い段階で倒れ込むんじゃないか。

それと入場曲について。井上が昨年のドネア戦での入場曲をそれまでの曲から変えていた事を思い出し、Twitterでこんなアンケートも取ってみた。

ずっと使ってたDEPARTUREとWBSS決勝戦で使った布袋さんのキルビル。

ファンはどっちが好きなのか?

結果は7:3で圧倒的にDEPARTURE!おそらくこの結果には「聞いた回数」も起因していると思う。布袋氏の曲は1回だけだけど、DEPARTUREは何度も使ってるので聞き慣れてるというのも人気の理由のはず。

今回のマロニー戦も布袋さんかと思いきや、モンスターが選んだのはDEPARTUREだったので、その理由について本人のコメントをいつか聞いてみたい。

この日の観戦者達

この日は各所でパブリック観戦イベントが開催されており、参加メンバーからイベント会場の様子を時おり共有して貰いながら、自分は自宅で観るという初めてのパターン。

それ以外にもYouTubeの人気チャンネルでの生解説、更に試合中に来る友人からのメール・・インターバル中は休む暇なし!ある意味では現地観戦に行くより忙しい観戦タイムに。

試合中にリアルタイムで繋がっていたのはこの4箇所。

オンラインジムの観戦会

木村悠さんが運営するオンラインジムでの観戦希望者を集合させての観戦会イベント。会員なら観戦会の会場に居なくてもオンライン参加も可能なので、僕はPCからオンライン参加で観戦会の様子を眺めつつ自宅でテレビ観戦。インターバル中に音声をONにするとメンバー達の興奮の話し声が聞こえてくる。

GLOVESでの観戦会

葛西裕一さんが用賀に構えるボクシングジム・GLOVESで開催されたパブリック観戦会。こちらはオンライン参加はなく現地参加のみのイベントだけど、ドネア戦を一緒に観戦に行った友人が参加しており、彼からちょくちょくLINEが来る。

ぶっちゃけちゃんねる生解説

畑山隆則&竹原慎二&渡嘉敷勝男の三氏によるYouTubeチャンネル内で、試合映像は映さずにリアルタイムで生解説を行う企画。同じ映像を観ててもそれぞれ見解が違って面白い。

後輩の加藤

八重樫東vsムザラネ観戦記にも登場している前職の後輩、加藤。この日の井上戦の為にWOWOWに加入しており、彼からもLINEが来る。

モンスターvsマロニー

セミファイルの後、すんなりメイン開始とはならず「待ち」の時間が続く。WOWOWでは増田アナが両選手の直近の試合映像や比較のコメントを何度も村田・西岡の両氏に振っている。入場が始まらないから時間を繋ぐ増田アナ。

GLOVES参加の友人から写真付きのLINE。

「いつになったら始まるんだよ!」

「増田アナ、ずっと同じ話を振ってるよ。いつまで待たせんのよ」それは仕方がないじゃないか。それよりもファンならむしろ、場を繋ごうと頑張ってる増田アナを応援しなさいよ。

焦らされタイムが終わり、両雄がリングイン。

今回もジミーレノンJrのモンスターコールは聞けず、違うリングアナ。またか・・一体いつになったらジミーのモンスターコールが聞けるんだ・・落胆した気持ちのまま試合開始のゴングが鳴った。

1年ぶりのリング。
初回、2回と丁寧に戦うモンスター。

無観客なのでパンチの炸裂音がよく聞こえる。やはりモンスターのそれは、マロニーより重そう。

この炸裂音を聞いて5日前、10月26日に久々に後楽園ホールで試合を生観戦した時の事を思い出した。コロナ突入後は現地観戦から遠ざかっており、テレビ&スマホ動画でボクシングを観る期間が長引いたせいか、ほんの数メートル前から聞こえるパンチの音に身震いした。

Sバンタム級8回戦の試合でボディーにクリーンヒットが入った時の「・・バスッ!!」というとんでもない炸裂音。これがもしモンスターの左ボディーなら一体どんな音やねん・・

その左ボディーに続けてシャープな右アッパーも披露するモンスター。ほんの少しだけ表情が固い様にも感じたけど、動きそのものには違和感はない。

マロニーは用意してきたプランを遂行しようと懸命に動く。ガードを高く上げてフットワークで距離をキープしつつ左から組み立てるボクシング。基本性能の高さは十分に見て取れるものの、モンスターのハードブローをガード越しに受けて、威力を感じている様子は表情の微妙な変化から感じ取れた。

有効打で上回りながらも、モンスターもジャブを何発か被弾。少し目の上が赤くなっている様に見える。

続く3回。

ぶっちゃけちゃんねるの畑山氏が言う。「もう様子見は終わりで、この回から出てくるんじゃないかな。井上君」

その通り、これまでとは別モノのプレスをかけて攻め始めるモンスター。右のロングアッパーで威嚇して下がらせる。接近してからも右のショートアッパーをダブルで突き上げ更にテンポアップ。

右ストレートも冴える。

下がるマロニー。

ここでのぶっちゃけちゃんねるの実況が面白い。「モロニー下がったね」と言った渡嘉敷氏に対して、「モロニーじゃなくてマロニーです」と竹原氏。

・・と、その時。

畑山氏からまさかの一言が。

「マロニーがモロに下がってます(ニヤッ)」まさにジョー小泉氏のお株を奪う笑撃の・・いや衝撃の発言!

なのに井上がプレスを強め緊張感が高まっていく場面だった為、この畑山氏の一言に誰も突っ込みを入れず。

直後に加藤からLINE。

「ジョー畑山がでましたね!」

はいはい。

3回が終了。

GLOVES参加の友人からLINE。「はい3ラウンド終了。君の予想また外れたね!なんだっけ。3回1分41秒だっけ?」うるさいねぇ^^試合に集中しなさいよ。

加藤からもLINE。「3ラウンドKOの予想、外れましたね!マロニーのディフェンス良いもん。これ長引くんじゃないスか」そんなLINEする暇があったら試合に集中しなさい。日本の至宝の大舞台を瞬きせずに見つめなさいよ。

3回終了のスロー再生が流れる中、オンラインジムのメンバーの声が聞こえてくる。

「マロニーは何かやらないと、このまま押し切られちゃうね。完全に腰が引けてる」

4回、5回と強めたプレスをそのままでモンスターが相手の心身を削っていく展開。コーナーの真吾さんはひたすら「丁寧に!丁寧にだよ!」と叫んでる。5回終了間際では相手が出すパンチが分かっているかの様に、必要な分だけ空間を作り出して自在に左右を叩き込んだ。

最初のダウンシーンは6回。

マロニーが左ジャブを出した瞬間にモンスターのコンパクトな左フックが炸裂。

スローで見ると芸術的な美しさがより際立って見える。6回終了のインターバルでスローシーンが再生されるとSNS上に歓喜の渦が広がる。

オンラインジムでは元世界王者で解説者として幾多のダウンシーンを見て来た木村悠さんも驚きの声をあげていた。「ジャブに左フックを合わせるなんて、聞いた事ないよ・・」

「なんてコンパクトな左。美し過ぎる」他のメンバーも驚きの声を発する中、GLOVES参加の友人からLINEが。

「尚弥の足の動き、ちょっと違和感を感じない?」「・・え?まったく感じませんけど。絶好調じゃないですか」と返信。

後から情報収集すると、確かにモンスターは足をつっていたらしい。そんなの言われなきゃ分からない(言われても気付かない)人がほとんどじゃないだろうか。やはり実戦経験がある人は見る所が違う。人の予想ラウンドが外れた事を嘲り笑うこの友人は時に憎たらしいが、見る目は確かだ。彼の視点は僕よりも遥かに幅広い。

そして決着ラウンドとなった7回。

限界が近い表情を見せながらも、勝負を諦めずに動き続けるマロニー。ボディーが効いてるのは間違いないけど、目立ったスピードの劣化はまだ感じさせてない。井上だからこういう試合展開になっているけど、他のバンタム級の日本人選手でマロニーに勝てるボクサーはいるだろうか。

このディフェンシブな相手に手を出させる為に、色々な動きで攪乱を誘うモンスター。

7回残り10秒。

ワン・ツーを放とうとしたマロニーは、ワンを出した次の瞬間、自分がキャンバスに転がっていた。

ツーの右が想定より早く飛んで来る事も考えて、自分の顔の位置を左側にずらしながらの見事なカウンター!

ダメージの深いマロニー。

立ち上がれず試合終了。

TKOタイムは7回2分59秒。

GLOVES参加の友人が「キターー!右ストレートがドンピシャ!今日一番の盛り上がりよ」そう言ってフィニッシュ時の現地写真を送ってくれたけど、興奮のせいか画面の下半分しか映ってない。

加藤からも「いや~このレベルの相手にこんな勝ち方するなんて、モンスター過ぎますね!!」と興奮気味なLINEが届く。

僕らのモンスター・井上尚弥が素晴らしいKO勝利でラスベガスデビューを飾った瞬間だった。

試合後の反響

久々の井上尚弥の試合というだけでボクシングファンはテンションMAXなのに、そのうえこんなインパクトある倒し方をしてくれたものだから、各界の著名人達も大絶賛。

ボクシング好きの松っちゃんは以前からモンスターをリスペクトしており、感想はこの一言。

このツイートに対して井上本人が「敬語はやめてください笑」と返信していたけど、ただの一般ファンからの意見を言わせていただきたい。

松っちゃんよ。

敬語を使ってください。

なぜかと言うと「松本人志が敬語を使う20代」は誰がどう見ても希少なので、ボクシングに詳しくない人に凄さを知らせるバロメーター的な意味合いで手っ取り早いから。理由はそれだけです^^

だからモンスターにはずっと敬語でお願いします。

そしてこのお方の感想ツイも発見。
蓮舫さん。

ほとんどの著名人やファンが"最後の右" についての絶賛コメントを発信する中で、彼女の「闘志に魅了された」という感想は珍しい部類に入る。

最後の右ではなく闘志。
なるほど。嬉しい。

当日のゴールデンタイムに1時間枠でこの試合を放送したフジテレビの視聴率は10.6%との事で、録画放送なので大半の視聴者が結果を知りながら見たであろう事を考えると数値的にも悪くない。

もし生中継だったら軽く15%以上を取る事もあり得たと思うと、井上尚弥=強いだけじゃなく数字も取れる選手という位置付けを今後はより明確に出来る可能性を感じた。

モンスターが証明したもの

試合から数日だった現在、この勝利の反響はポジティブな拡がりを見せている。

ボクサー達のYouTubeチャンネルではこの試合のモンスターのパフォーマンスに対して誰もがこぞってコメントしており、PFPランキングではついにナオヤ・イノウエを1位とするメディアも出てくるなど、モンスター賛美の日々。

一部、ジャブの被弾数が気になったという感想も見かけるけども、何が正解という話ではなく見解は10人10通り。

例えばジャブを貰った事をどう思うか?という切り口で会話をするにしても、きっと"その人が本音の部分でマロニーをどう評価しているか"によって捉え方は全く異なる。僕はマロニーを世界王者クラスの一流トップボクサーだと捉えているので、この日の井上のパフォーマンスには概ね大満足。

ただ真吾さんは序盤「固いね」と言っており、2017年のカリフォルニアでのニエベス戦も圧勝ながら序盤は少し固さを感じたので、やはりアメリカでの試合は独特の緊張感があるのかもしれない。そう考えると今回がカシメロでなくてよかったとも思う(それでも勝つのはモンスターだけど)

沢山の方々がこの井上尚弥vsジェイソン・マロニー戦の考察をYouTubeにアップしている中で、僕が一番素晴らしいと思う動画を紹介したい。

細川バレンタインさんの動画。彼の語り口や視点の深さに魅せられ、毎回楽しみに見させてもらっている。

動画へのリンク
バレン氏の井上vsマロニー考察

この動画の中で細川氏は

・想定通りパワーでは井上
・目で知覚出来るスピードはマロニーも速い

という前提がある中で、ディフェンスの良いマロニーに対して、井上が針に糸を通す様なクリーンヒットを当てられるのはなぜか?についての持論をこう語っている。

・神経伝達スピード
・脳内での処理

井上はそれが異次元のレベルにあるから。

「人間が相手の動きを目で知覚して脳から体の部位に指令を出すまで、おおよそ0.2秒かかると言われている。マロニーのパンチは0.2秒より速い。井上選手はその"知覚してから脳内でどう対応するかを神経に伝達するスピード"が比べものにならないレベルなんだと思う。だから2人を画面越しに見て確認出来るスピードは互角でも、当てられるんだよ」

この話しを聞いて、以前に井上がワイドナショーに出演した時の発言を思い出した。

「ご自身がボクサーとして優れている点は?」という質問に「当て勘です」と即答している。更に著書の中でも「当て勘」と表現している。

"神経伝達とそれに伴う脳内処理"が異次元に速いからこそ、他の選手よりも飛び抜けて"当て勘"が良い。そう考えるとしっくり来るし、筋が通る。

井上本人が"当て勘"という言語化までしかしてないのも当然で、神経伝達とそれに伴う脳内処理のスピードは目で知覚できるものではないから、自分のそれが他人より速いかどうかは確認のしようがない。

細川氏はあくまで自身の知見を元に導き出した推測を話してくれてるのだけど、これまで聞いた井上尚弥についての数多の推測の中で、細川氏のこの持論が一番納得感を持って聞ける。彼の「伝わるトーク力」も大きいと思うけど、発想の根拠が全て事実に基づいていて且つ考え方の視野が広くて深い。

更に彼はこうも言っている。

「神経伝達スピードってね。才能じゃないよ。反復練習だから。普通は意識しなければ出来ない事でも、想像を絶する反復練習によって無意識で出来る様になる。僕もそれを目指してやっている。それがとんでもなく高いレベルまでいった人は、脳に伝達される前に"その動き"が出来る状態になると思うんだ」

この「才能ではなく反復練習」という部分も、井上本人が何度も発している「僕は天才ではない」という言葉とリンクしている。

こうやって井上の強さの謎について調べたり、考える事は楽しい。

それでもまだ、井上の全てを解き明かした気分には全然なれない。なるはずもない。モンスターが持つ数多くのスキルステータスの中の"当て勘"について、今まで聞き得なかった視点での推測がひとつ増えただけの話し。だけどそれが嬉しい。

どうしてこんなに強いのか。

どこまで連れて行ってくれるのか。

出現を待ち望んでいたPFPトップレベルのスターボクサーと同じ時代に生き、リアルタイムでその進化を見て、あれこれ推測できるなんてこんな楽しい事はない。

この日のマロニー戦も、彼が日本ボクシング史上最高のボクサーである事を改めて証明した試合だったと思う。

ゾーン体験は狙わない

フィニッシュ・ブローとなったカウンターの右ストレート。

この一戦のキーになるパンチだと考え、練習してきた対策が当てはまったと本人が言っている。

ゾーン体験ではなく練習していたパンチ。そうであって欲しいと願っていたので嬉しい。

パヤノ戦の後、井上は右のワンパンチKOを表現する時に「ゾーン」という言葉を使っていた。自分と相手の時間軸が急に変化する不可思議な体験。「パヤノの顎を打ち砕くまで、ひとこまひとこまスローモーションのように時間が止まったんです。スローモーションなので急所をしっかりと打ち抜くことができました」

その体験の前後のリアルな描写と、そのゾーンを"再現したいとは考えない理由"を著書・勝ちスイッチの中で力強く語っている。

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「ゾーンを体験したアスリートはその再現を模索するとも聞きますが、僕はそうは考えません。ボクシングは毎回相手が変わる競技で、同じ状況は起きえない。タイムを競う競技とは違うので集中力が高まるだけではゾーンは成立しない」

ゾーンの再現は狙わずに、何を狙うのか?

「ゾーン体験によって"継続が力以上のものを発揮する事"を知りました。そのことを体感した以上、さらに継続の質を高めていこうと考えています」

この考えに彼の強さの秘密がある様に思う。こういう思考を持てるから凄い。

細川氏論の「想像を絶する反復練習によって~」は、ここでも「さらに継続の質を高めていく」という本人の発言とリンクする。

井上尚弥は更に強くなる。

間違いない。

次戦で見たいのは?

1年ぶりの試合で快勝を見せてくれたモンスター。「コロナでモタモタしてらんねぇ」フジテレビの番宣での発言通り、2021年は3試合はやって欲しいところ。次戦の対戦候補の噂が色々とあがる中、ファンが望むのは誰との試合なのか?

アンケート結果はこの通り。

リゴンドーに票が入るのは日本だけの様な気がする・・けどそれはさておき、やはり本来なら4月に行われていたWBO王者カシメロとの激突を望む声が過半数を占めており、海外でもこの1戦を望む声は大きくなっているらしい。

ちなみに僕は4月25日に開催予定だったこの統一戦が延期になった事が残念過ぎて、17,000文字のフィクション観戦記を書いた。

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カシメロ戦はきっと、この記事に書いた様な展開になるはず。2021年は願わくばカシメロとウバーリを撃破して日本初の4団体統一王者となった姿が見たい。

試合が実現しさえすれば、きっとその眩しい姿が見れる。モンスターならやれる。

ライバルの言葉

井上と戦った選手は、日本のファンに応援される。ワンパンチKOで井上に敗れたパヤノが先日ダニエル・ローマンと戦った時も、日本で試合をした回数はローマンの方が多いのに、SNS上の声援は圧倒的にパヤノだった。

この日、勇気を振り絞って戦った結果敗れたマロニーも、再起戦できっとその声援を受けると思う。

スポーツライターの杉浦大介さんが試合後にマロニーをインタビューした記事の中で、なぜだか妙に心に刺さった言葉がある。試合の結果には失望しつつも井上の強さを素直に認め、再起して世界王者を目指したいと語った後のマロニーの最後の言葉。

「井上が私たちの世代で、最高の選手として記憶されることになると確信しています」

27歳の井上と29歳のマロニー。
世代は近い。

「私たちの世代」
この言葉に妙にときめいた。

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